Eos フルフレームインサート


Eos フルフレームインサートとは

「Eos フルフレームインサート」は、35mmカメラの内部にとりつける透明フィルムです。かならずしもすべてのケースで使用されないため、別売で提供されます。ご購入は、こちらからお申し込みください。

「Eos フルフレームインサート」は、製品に標準で付属するEos フィルムプレーンインサートより、基点の数が7個多いのが特徴です。このフィルムを使用することで、PhotoModelerの測定精度が向上します。フィルムは、以下の形状をしています。



Eos フルフレームインサート (ほぼ実物大)

Eos フルフレームインサート(基点9個)と、Eos フィルムプレーンインサート(基点2個)の装着状態を比較しました。次の二枚の写真は、それぞれのインサートを使って撮影した時の画像見本です。



Eos フィルムプレーンインサート(基点2個)による写真



Eos フルフレームインサート(基点9個)による写真


アドバンテージ

製品に標準で付属するEos フィルムプレーンインサート(基点2個)と比較した場合、Eos フルフレームインサート(基点9個)には、次のようなアドバンテージがあります。


  1. 合計9個の基点が、フィルム全面に存在するので、そのいずれかが写真に写らなくとも、基点による正確な計測ができます。 すなわち、写真上で、基点が写っている部分が暗いと、写真から基点の位置を読みとることができません。これは、基点が2個しか存在しない標準のフィルムプレーンインサートでは致命的な問題です。基点が二つなければ、PhotoModelerは基点による計測修正が困難となるからです。 9個の基点が存在するフルフレームインサートでは、基点のいずれかが読みとることができなくとも、残りの基点から計測修正が行えます。

  2. 基点の数が多い方が、計測修正がより精密に行えます。フラットヘッドスキャナーやフィルムスキャナーで写真をパソコンデータに変換する時に発生する、スキャナーヘッドの移動ムラによる画像の歪みが、PhotoModelerによってより精密に修正されます。

ディスアドバンテージ

一方、フルフレームインサートには次のディスアドバンテージがあります。


  1. カメラへの取り付けは、製品付属のフィルムプレーンインサート(基点が2個あるもの)より慎重を要します。

  2. 透明フィルム面が写真全面に存在するため、写真全体の解像度が低下します。さらに、ゴミやほこりがフィルムに付着すると、基点の位置がわかりにくくなります。常にフルフレームインサートフィルム面を清潔に保つ必要があります。

  3. カメラに取り付けた際、フルフレームインサートが完全な平面として取り付けられていないと、基点が写る位置が不正確となり、測定誤差を大きくする原因となります。

  4. どのような時でも、製品付属のフィルムプレーンインサート(基点が2個)を使うよりも、フルフレームインサート(基点が9個)を使う方が精度が良くなるとは限りません。場合によっては、製品付属のフィルムプレーンインサート(基点が2個)でもフルフレームインサート(基点が9個)でも、測定精度に大差がないかもしれません。もちろん、何も使わない測定よりは、フィルムプレーンインサートないしフルフレームインサートを使用した方が精度が良くなります。

  5. 従って、まず製品付属のフィルムプレーンインサート(基点が2個)による計測を行い、測定精度に満足がいかない場合にフルフレームインサート(基点が9個)を使うことをおすすめします。その際、同一の対象物をフィルムプレーンインサート(基点が2個)とフルフレームインサート(基点が9個)の両方で測定し、測定結果がどれだけ異なるかテストしてください。


Eos フルフレームインサートの取り付け



取り付け位置


  1. はじめに、日本語マニュアルの「7.2 35mmカメラにフィルムプレーンインサートをとりつける」のセクションをお読みください。取り付け方の基本は、製品付属のフィルムプレーンインサートと同じです。

  2. フルフレームインサートの表面についた埃を、よく落としてください。取り付けの作業中は、フルフレームインサートを清潔に保つようにします。

  3. 即乾性の接着剤を用意してください。

  4. 35mmカメラのケースを開きます。

  5. フルフレームインサートは、どのカメラにでも使用できるように若干大きめに作られています。シャッター開口部の上にフルフレームインサートを置き、フルフレームインサートの下端を、フィルムのガイドレールの下端にあわせてください。そして、フルフレームインサートのフィルム上端が、カメラのフィルムガイドレールの上端からどれだけはみ出るかを調べて下さい。鋭利なカッターナイフで、どれだけフルフレームインサートのフィルムがガイドレールからはみ出ているか、印をつけます。

  6. カッターナイフでつけた切り込みを目印に、フルフレームインサートの上端を切断します。

    注意!
    このステップで重要なことは、フルフレームインサートを可能な限り平面としてカメラ内部に設置することです。カメラ内部の凹凸、特にフィルムガイドレールにフルフレームインサートが当たらないよう、カッティングは慎重に行ってください。




    詳細図

  7. 上の図を参考に、フルフレームインサートを接着剤でカメラ内部に固定します。

    注意!
    フルフレームインサートの面が平らになるよう接着してください。内側に隆起していると、ネガフィルムを痛めることがあります。


  8. 接着剤が完全に乾燥するまで、カメラのケースを閉じないでください。接着剤の種類によっては、乾燥する過程で、カメラレンズを痛めるガスを発散するものがあります。

  9. 上の詳細図dxdyの長さを、ノギスを使って計ります。この値は、製品付属の「カメラカリブレーションソフト」で入力しますので、メモしてください。

  10. これで設置は終わりです。ネガフィルムを装填し、フルフレームインサートが接触しないことを確認してください。


フルフレームインサートによる計測方法
  1. フルフレームインサートで最大の測定結果を得るには、製品付属の「カメラカリブレーションソフト」でカメラのカリブレーションを行うことが大切です。「カメラカリブレーションソフト」を起動し、通常の方法でカリブレーションを行ってください。もちろん、カリブレーションを行わなくとも、フルフレームインサートは計測に使用できますが、カリブレーションを行う方が測定精度は良くなります。

  2. 「カメラカリブレーションソフト」の場合、「ファイル」メニューの「カメラの新規作成」(「PhotoModeler Pro」の場合、「ファイル」メニューの「カメラファイルを開く/保存する...」)を選択し、「カメラの情報」ダイアログを開きます。

  3. 「カメラの情報」ダイアログの「カメラの種類:」プルダウンメニューから「35mmフィルム+他の基点」を選択してください。

    名前 X座標(mm) Y座標(mm)
    11 - ul 0.0 0.0
    12 - um 13.0 0.0
    13 - ur 26.0 0.0
    21 - um 0.0 9.0
    22 - mm 13.0 9.0
    23 - mr 26.0 9.0
    31 - ll 0.0 18.0
    32 - lm 13.0 18.0
    33 - lr 26.0 18.0

  4. 「カメラの情報」ダイアログの「変更...」ボタンをクリックして、「基点」ダイアログを表示します。

  5. 「基点」ダイアログに以下の基点データを入力してください。入力を終えたら「OK」ボタンをクリックして、「カメラの情報」ダイアログに戻ります。

  6. 「A. フルフレームインサートの取り付け」でメモしたdxdyの値をもとに、以下の式でXpYpを求めてください。dxdyの値は、ミリメートルの単位で代入し、計算します。

    Xp=18.0-dx
    Yp=18.0-dy




  7. 「カメラの情報」ダイアログの「中心点 X:」にXpを、「中心点 Y:」にYpをそれぞれ入力します。この値は、カメラカリブレーションを行うことでプログラムによって修正されます。

  8. 「カメラの情報」ダイアログの「フォーマットサイズ W:」に36mm、フォーマットサイズ H:」に24mmの値を入力します。「レンズの歪み」にはすべて0を入力してください。「レンズの歪み」の値は、カメラカリブレーションを行うことでプログラムによって修正されます。

  9. 基点をマーキングする時は、「11-ul」のマーキングから開始し、「33-lr」を最後に行ってください。「ul」は、upper leftの略です。もし、写真上で基点が認識できない時(黒い物体と基点が重なって、基点の位置がわからない時)は、その基点は設置せずに、次の基点にスキップします。最大5個の基点をスキップすることができます。ただし、いずれか縦一列の基点がすべて認識できない時は、フルフレームインサートによる計測を行わない方が良いでしょう。フルフレームインサートによる計測の場合、基点が写真全体に広く分布していることが理想です。